プロジェクトX−2
〜クリスマス四日前〜











「高木君、クリスマス空いてる?」

その一言で警視庁の一部では突然バトルモードになった。

気分はまるでバトル●ライ●ル。

「テメー高木、皆の佐藤さんを!!」

「美和ちゃん、こんなヤツやめてオレと・・・」

「ちょっと皆さん、いじめないでくださいよぉ〜」

高木刑事は佐藤刑事のお誘いが嬉しい反面、

同僚たちの視線が恐ろしかった。

「???」

佐藤刑事だけは事態が分かっていないみたいである。

「やだ皆、私からじゃなくて目暮警部からの仕事のお誘いよ?」

「「えっ?!」

キレイにハモル。

「皆も行きたい?」

「「遠慮します!!」」

同じくキレイにハモル。

「さ、佐藤さん・・・僕も遠慮したいんですけど・・・」

「でも目暮警部直々の命令だしねぇ?」

「そ、そんなぁ〜」

「まぁ、頑張ってね」

満面の笑みを浮かべながら、彼女は去っていってしまった。

「そんなぁ〜」





クリスマスもお仕事です!!




















「コナンはまだ熱下がんねぇのかよ?」

「えぇ、そうみたいよ」

「コナン君・・・可哀相」

「名探偵も風邪には勝てなかったみたいですね」

今日はクリスマス四日前。

コナンはまだ風邪でダウン中である。

「今年のクリスマス会どうする?」

「コナンの風邪が治るまで延期するか?」

「それとも新年会と一緒にやっちゃいましょうか?」

「コナン君・・・可哀相」

「歩美ちゃん、さっきからコナン君のことばっかり心配してますね」

「だってコナン君、すごい熱なのよ?」

「昨日お見舞いに行ったけど、元気そうだったから大丈夫よ」

「それにしてもついてないよなぁ〜?コナンのヤツ」





それにしてもパーティーやりすぎじゃない?





















「ちょっとお父さん!!」

蘭の怒鳴り声が聞こえる。

「ぶえっくしょん」

くしゃみをしながらそっとリビングのドアを開ける。

主人公の登場である。

「あら、コナン君寝てなきゃダメよ?」

「うん、でも蘭ねーちゃんが何か叫んでるから・・・」

「ゴメンネ。お父さんが昼間からお酒飲んでるから・・・」

(ハハ・・・この道楽オヤジ)

「さっ、コナン君は暖かくして寝てなさい」

「はーい」

よい子のお返事をしてベッドに潜り込む。





(えっ・・・もしかして、今回出番コレだけ?)

――――そうみたいですね。