プロジェクトX−2
〜クリスマス四日前〜
「高木君、クリスマス空いてる?」
その一言で警視庁の一部では突然バトルモードになった。
気分はまるでバトル●ライ●ル。
「テメー高木、皆の佐藤さんを!!」
「美和ちゃん、こんなヤツやめてオレと・・・」
「ちょっと皆さん、いじめないでくださいよぉ〜」
高木刑事は佐藤刑事のお誘いが嬉しい反面、
同僚たちの視線が恐ろしかった。
「???」
佐藤刑事だけは事態が分かっていないみたいである。
「やだ皆、私からじゃなくて目暮警部からの仕事のお誘いよ?」
「「えっ?!」
キレイにハモル。
「皆も行きたい?」
「「遠慮します!!」」
同じくキレイにハモル。
「さ、佐藤さん・・・僕も遠慮したいんですけど・・・」
「でも目暮警部直々の命令だしねぇ?」
「そ、そんなぁ〜」
「まぁ、頑張ってね」
満面の笑みを浮かべながら、彼女は去っていってしまった。
「そんなぁ〜」
クリスマスもお仕事です!!
★
「コナンはまだ熱下がんねぇのかよ?」
「えぇ、そうみたいよ」
「コナン君・・・可哀相」
「名探偵も風邪には勝てなかったみたいですね」
今日はクリスマス四日前。
コナンはまだ風邪でダウン中である。
「今年のクリスマス会どうする?」
「コナンの風邪が治るまで延期するか?」
「それとも新年会と一緒にやっちゃいましょうか?」
「コナン君・・・可哀相」
「歩美ちゃん、さっきからコナン君のことばっかり心配してますね」
「だってコナン君、すごい熱なのよ?」
「昨日お見舞いに行ったけど、元気そうだったから大丈夫よ」
「それにしてもついてないよなぁ〜?コナンのヤツ」
それにしてもパーティーやりすぎじゃない?
★
「ちょっとお父さん!!」
蘭の怒鳴り声が聞こえる。
「ぶえっくしょん」
くしゃみをしながらそっとリビングのドアを開ける。
主人公の登場である。
「あら、コナン君寝てなきゃダメよ?」
「うん、でも蘭ねーちゃんが何か叫んでるから・・・」
「ゴメンネ。お父さんが昼間からお酒飲んでるから・・・」
(ハハ・・・この道楽オヤジ)
「さっ、コナン君は暖かくして寝てなさい」
「はーい」
よい子のお返事をしてベッドに潜り込む。
(えっ・・・もしかして、今回出番コレだけ?)
――――そうみたいですね。
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