ショーシャンクの空に
新たに刑務所に入ってきた若い男は大声で話をしていた。
「俺は空き巣でつかまったんだが、えらいものを見てしまった。」
「空き巣に入ろうとした家で女が殺される瞬間を見たんだ。」
その話を聞いた元銀行マンの囚人はその家が自分の家であることに気がついた。
「その話を詳しく聞かせろ。」
だが、男は警戒していた。
「今日の夜、外で待ってるから、来れば話すよ。」
と小声で言った。
それはその銀行マンの女房が殺された事件、そして犯人として捕まった自分が
冤罪であることを証明できる証言であったのだ。
そして待ち合わせの場所へ行くと、
「パーン!」
と銃声が鳴り響いた。
証言をするはずの若い男はそのまま崩れるように倒れた。
エリート銀行員のアンディは何不自由なく裕福に暮らしていた。
だが、ある日家に帰ってくるとベッドに自分の妻の遺体があったのだ。
何が起きたかわからないアンディーであったが、
妻が浮気をし、その事実を知ったアンディーが妻を殺したと決め付けられ、
冤罪のまま刑務所へ送られてしまうのであった。
刑務所で待っていたのはひどいいじめであった。
だが、アンディーはいじめに屈することなく毅然と立ち向かって行った。
持ち前の頭の良さと、人当たりのよさで次々に仲間を作っていった。
そして、刑務所長の信頼を得て、裏帳簿までも見るようになっていたのだ。
刑務所に必要ないと言われている図書館を作り、
囚人たちに勉強を教えたり、刑務所のイメージアップを図ったりするのだ。
そんなとき、自分の妻を殺した真犯人を知る青年と出会う。
彼もまた犯罪者として入所してきたのだ。
本も読んだことがない青年をアンディーは丁寧に教えているうちに彼らは仲良くなっていた。
そして、青年はついに真実をアンディーに話そうと決意したとき、暗殺されてしまう。
真実を訴える術を失ってしまったアンディーは驚くべき行動にでることになるのだ。