レオン

スラムの安アパートに銃声が響く・・・。
パン!パン!
ある一部屋にいる一家を麻薬捜査官が取り締まりをしていた。
部屋の主は麻薬を横流ししていたのだ。
その惨劇が行われている前を一人の少女が通り過ぎた。
買い物袋を手に一番奥の無口な男の部屋の呼び鈴を鳴らしている。
暗殺者レオンは銃を構え、ドアののぞき窓から惨劇の様子を窺っていた。
少女は震え、泣きながら呼び鈴を鳴らし続ける。
「お願い・・・開けて・・・・・・。」
その様子に麻薬捜査官は少女が麻薬の横流しをしていた一家の娘では?
と感づき少女に近づき始めた。
それに気がついたレオンは少女を手早く部屋の中に入れてかくまった。
人とのかかわりを避けているレオンにとって人を助けるなど信じられない出来事であった。


自分の恋人を殺してしまったことをきっかけに殺し屋になったレオン。
そして、自分の家が嫌いな少女との普通ではない恋愛物語である。
麻薬を横流ししている麻薬捜査官は少女の一家が裏切っていることに気がつき、
報復と証拠隠滅のために少女の一家を皆殺しにしてしまう。
少女を助けてしまったレオンは人との関わりを一切さけていたのだが、
少女の存在が次第にレオンに安らぎを与え始める。
少女はレオンに殺しを教えてくれと懇願する。
それは自分の家族の命を奪った麻薬捜査官を殺し、
その後、レオンと共に暮らすためのことであった。
レオンは暗殺のやり方を少女に教えながら、一方で少女から安らぎを得始める。
だが、麻薬捜査官は一家に生き残っている少女がいることに気がつき始める。
二人は逃亡を決意するのだが・・・。