心の指紋
駐車場に止めてある自分の車に乗った医師は、
バックミラー越しに後部座席に誰かがいることに気がついた。
その瞬間医師は銃を突きつけられた。
「車を出せ!このまま俺の言うとおりにしろっ!」
医師は男の顔に見覚えがあった。それは自分が肝臓ガンと申告し、余命わずかと宣告した男だった。
自分の兄の死を切っ掛けに医師になった中年男。
救急車で運ばれてきた患者を機械的に診るだけの心のない治療しかしない医師であったのだ。
その男の元に末期の肝臓ガン患者の少年が現れた。少年はスラムに住み着いたホームレスで
治療費が払えないとわかると、すぐさまガンの告知をし、余命数週間と宣告をするのだ。
突然未来を奪われた少年は、先住民の神父の言葉を思い出す。
どんな病気も治す湖がある山があると・・・
しかし、歩くことすら困難な状態では山に向かうことは不可能であった。
そこで少年は心ない宣告をした医師の車に乗り込み人質にし、伝説の山へ向かおうと決意する。
二人の奇妙な旅が始まるのだ。
旅を通じ、様々な人に出会い、次第に心を通わせるようになる二人。
そして、少年は医師の心の病に気がつきその心も嫌し始めるのだ…。
見終わった後はすっごい爽快感に満ちたな。全く無名の映画だと思って深夜放送で見ただけなのに
こんなに心に残って覚えている映画も珍しかったな。