〜2007年6月号〜

  <10日(日)> 


《ゴスペラーズ坂ツアー2006〜2007“セルゲイ”を終えて》

  半年間で64公演の「ゴスペラーズ坂ツアー2006〜2007“セルゲイ”」、6/7の大阪城ホール公演で無事に終了しました。

  まずは一言。「お疲れさまでした、オレ。」(笑)

  以前「号泣」ツアー(2004年)や「G10」ツアー(2005年)が終わった時、「次に大ツアーに参加する時は、ツアー中は絶対にスケジュールに余裕を持たせよう!」って心に誓ったんだけど、今回もやっぱり根っからの貧乏性がそうはさせませんでしたね(苦笑)。12月からのこの半年、気が付けば2月以外はほぼ休みもなく(過去のスケジュールを見てやって下さいな)。ライブの他にレコーディングもあったしね。なかなか盛り沢山の半年でした。(>_<)

 とはいえ、この先もなかなかキツいんですけど(笑)。まぁ、それはともかく。

 このツアー中も色んなことがありました。プロとしては恥ずかしい話だけど、なかなか曲がカラダに入らず四苦八苦した時期もあったし、指定された定時の移動に遅れちゃったコトもあったし。…苗場では音が出なくなるトラブルもあって…汗だくになって、楽器スタッフと一緒にあーでもないこーでもないと復帰を試みても直らず、とりあえず音だけは出るようにして。最終的に、ベースから出てるコードが足元の機材のつまみに触れてボリュームを下げただけだった、と気付いた時のバツの悪いコトったら(笑)。

 あとキツかったのは、旅先で曲を書かないといけなかった時期。秀景満とTRIXの新譜用にそれぞれ1曲ずつだったんだけど、なかなか思うように進まなくて睡眠時間だけが減っていく、そんな時期もございました。

 セルゲイツアーでの楽器・音響チームのスタッフの助言もあって、自分の音作りに対する考え方が少し変わってきました。目指す音が「ハイファイな音」から「コシの強い音」になってきてます。「押しの強い音」ぢゃないですよ(笑)。ゴス以外のライブでもそんな音を目指すようになってきたかな。今まで以上に「聴いてる人に届きやすい音にしたいなぁ」というコトです。自分が弾いてる音は、他の楽器の音に埋もれることなく全部伝わって欲しいですからね。

 ゴスツアーが終わる度に以前のこのコラムにも書いてるし、ゴスマニア(ゴスペラーズのファンクラブ)の会報で取材された時にも話した事ですけど、メンバー・スタッフ全員の「昨日より良いものを今日やろう!」という姿勢は今回のツアーでも今まで以上に感じられ、ホントに頭が下がる思いでした。この先の各バンドのツアーでも、自分はそんな姿勢でいたいなぁと思います。

 満員御礼の各会場で降り注がれた大きな歓声と大きな拍手と。もちろんそれらはゴスペラーズという5人のエンターティナーに送られたものだけれど、後ろでベースを弾いていた自分にとっても、とても嬉しくとても心強く感じるものでした。特に今回、東北の会場が6ヶ所ともお客さんが熱くて!東北人の僕としては、ホントに嬉しかったなぁ。
  全国の会場で大きな声援を下さった皆さん、本当にありがとう!

 なかなか充実し過ぎ(笑)の半年間でしたけど、この先自分が大切にしていくべきものが、そしてそれが今後の自分を支える大きな糧になることが、この半年を過ごしてきて今、しっかりと見えています。去年くらいから「そうなのかなぁ」と何となくは思ってたんだけど。それが何なのかはナイショ(笑)。これからの演奏や今後作る曲に、そこから得られたものを表現して行けたら良いなと思います。

 2006年12月14日、去年の僕の誕生日に始まり64公演を完遂したセルゲイツアー、その合間のライブなんかも含めて何しろ突っ走ってきたこの半年。そして今思うこと。

  「まだまだイケんじゃん、オレ」(笑)。 この先ももっともっと頑張りますからね!

  ちなみに千秋楽の大阪城ホール、ストウの今年100本目のライブでした!(注:金沢クリニック、札幌インストアイベント含む)