〜2004年10月号〜

  <15日(金)> 

 いやー、KORENOS「Asian Street Style」本日発売っ!おめでとーございますー!!

 さて、先週末9日からの3日間は怒濤の3日間でありました。

  まずは9日「松本Session」@調布GINZ。何せこの日東京は台風22号「マーゴン」の直撃を食らった日。日比谷野音のT-SQUAREも中止になったほどでしたから。昼頃松本っちゃんから電話。「どうします?」(笑)。話し合いの結果、とりあえずGINZに行ってみようということになり17時に会場入りにしまして。僕も車で向かいましたが、向かってる最中に風雨が強くなってきて、調布に着いた頃が一番大変な時間帯で。飛ばされそうになりつつも楽器を運んでリハやって。うん、無理して行って良かったです。ライブ始まる頃にはすっかりマーゴンもどこかへ行ってしまい、お客さんもそこそこ来ていただいて、ゆる〜い感じではありましたが楽しいライブになりました。電車が動かなくて来られなかったという皆さん、ゴメンなさいでした。

 翌10日は一路新潟へ。豊栄市という新潟のお隣の市で「EMT Festa !」に参加。「EMT」は「Enjoy Music Together」の略だそうで。地元や元地元・隣県のアマチュア・セミプロの皆さんと僕らプロとが交流を図ることを目的としたイベントであります。会場の都合などなどにより、リハはほぼなし、本番での一発勝負となりました。結果・・・これが楽しかったんですなぁ(笑)。ほとんどその日初めて会うミュージシャンとの音合わせ、どうなることかと思いましたが、セッションたくさんやってきたおかげで、うまい具合にまとめ
ることができたと思います。とりあえず本番中からビール飲み上げて、打ち上げでは「八海山」飲み上げて、このイベントの今後の改善点なんか語っちゃったりして、気が付いたら朝の4時でした(笑)。翌朝、相部屋になった杉原徹さん(vo)に「横になって2秒で寝息が・・」と言われ赤面・・・。

 11日は横浜Motion Blueで「秀景満」。バンド名がネックになって(笑)なかなかできなかったMBY、今回初めてできたということで3人とも気合い十分。気合いの入った時って、演奏に良い影響が出ることあんまりなくて。競馬でいうところのいわゆる「入れ込みすぎ」の状態になるんですが、この日は「気合い」「緊張」「力の抜け具合」のバランスが3人とも良く取れていて、ステージ上の音場も良く、それはそれは素晴らしいライブになりました。たぶん今までの秀景満のライブで一番良かったと言っても過言ではないんじゃないでしょうかね。会場の条件の良し悪しに左右されず、いつもどんなライブでも、この日のような精神状態で本番に臨みたいものだと、改めて肝に銘じた須藤でありました。

 さ、来週からはいよいよKORENOSのCD発売記念ツアー。皆さんにまたKORENOSワールドにどっぷりハマっていただきましょう。是さん、アコースティックコーナーの新ネタ考えてるみたいですよ(汗)。


  <6日(水)> 

 怒濤の6日間連続公演の「ひろみつあー」、無事終了いたしました。和泉さんのお誕生日が9/28だったことで実現した今回の札幌〜長崎までの広範囲のツアー(飛行機移動が誕生日割引で安くできたので)、充実の毎日でした!

 いきなりですが、ピアニストってホント大変だなと思います。僕も今回は現地にあるアンプを使ったので、音作りの部分では多少苦労しましたけど、それでも実際に弾くベース本体は持ち歩いていた自分の楽器だったワケで、指先の感覚的には毎日一緒ですよね。でも和泉さんは、弾き心地(鍵盤の感触・重さ・沈む深さ・戻ってくる速さ、等々)も音色もペダルの使い勝手も、全てが違う楽器と毎日向き合わないといけない。僕に置き換えるなら、毎日現地のミュージシャンにベースを借りて演奏するようなものなのです。ましてや、そこには「自分の好きなピアノ」なんて選択肢はあり得ないワケで、そんな状況でもクォリティの高い演奏をする
ピアニスト和泉宏隆、本当に尊敬せずにはいられません。

 「ピアノとベースのデュオ」ということで、「どんな感じなんやろか」と不安(笑)を抱きながらお越し下さった方が結構たくさんいらっしゃったと思います。ジャズの世界では、このフォーマットのアルバムやライブって結構あるんですけどね。「ひろみつ」の場合、和泉さんがソロピアノで活動されてるコトもあって、僕は基本的には「和泉さんが作る世界に僕が色付けする」という感覚でいます。6弦ベースを使うのもそのためで、ベースの役割と高音部でのギターっぽい役割、その2つがうまく使い分けられてハマった時の快感といったら、そりゃもう奥さん(笑)、たまりませんのです。

 そういえば「ドラムなしだと、リズムのキープが大変じゃありませんか」なんて何人かに質問されましたね。答えはこうです。「キープしようと思ってないから全然大変じゃないです!」。 2人しかいないワケですから、要は相方とのリズムが合えば良いワケです。テンポが速くなろうが遅くなろうが、2人が合ってさえいれば音楽は成り立つ。もちろんベーシストとして「基準はここですよ」と提示するのは当然の役割ですが、相手の演奏を良く聴いてそのテンポ感に追従していくのも大事なことじゃないかと、僕は思うのですが。

 移転してから初めて行った秋田「CAT WALK」、店の広さにビックリしたけど、マスターのドラムともセッションできて良かった。
 
「ひろみつ」のホームグラウンドと言っても過言ではない銀座「パナシェ」、入替制になってしまいお客さんにはご迷惑をおかけしてしまったけど、いつも通りのアットホームなライブで良かった。
  和泉さんにはきっと気に入ってもらえると思って連れて行った札幌「くう」、台風のおかげで行けるかどうか心配だったけど、無事ライブもできて、和泉さんにも気に入ってもらえて良かった。
  2人とも大好きな街・神戸の「MOKUBA」、お店一杯のお客さんに囲まれて幸せだったし、何より手作りな雰囲気のライブが心地良かった。
  長崎に行くたびにいつもお世話になっている「Goody-Goody」、マスターと和泉さんも久しぶりの再会を喜んでたし、僕ら2人にとって永年の思い入れのあるお店、そこでライブができる喜びを感じながらの演奏は、多分ツアー中一番良かった。
  逆に2人とも初めてのお店・佐賀「B-Shuffle」、素敵な雰囲気のお店でツアー千秋楽にふさわしいライブになり、アンコールの「Travels」ではじ〜んとしてしまった。良かった。

 僕にとっても勉強になることの多い「ひろみつ」、今後も継続してやっていきたいし、また各地に行って2人の演奏を皆さんに楽しんでいただきたいなと思っています。今回行ったトコ以外にも行きたいトコいっぱいあるし。是非また来年にでも「つあー」したいなと。そんなわけで「ひろみつ」の「つあー」で「ひろみつあー」、大成功でしたっ!

<Set List>
*3日目の札幌以降のセットリストです。
 <1st>
1. Heartland -H.Izumi-(和泉ソロ)
 -MC-
2. Sky So Blue -H.Izumi-
3. In The Stream -H.Izumi-
 -MC-
4. Pioggia Di Capri -M.Sutoh-
5. The End Of The Summer -M.Sutoh-
 -MC-
6. Three Swallows -H.Izumi-
7. The Sun Is Rising Again -M.Sutoh-
 <2nd>
1. Silhouette -M.Sutoh-(須藤ソロ)
 -MC-
2. Feel Like Makin' Love -誰の曲かわかりません-
 -MC-
3. Spring Ain't Here -Pat Metheny-
4. James -Pat Metheny-
 -MC-
5. Contrail -M.Sutoh-
6. Soul Trip -H.Izumi-
 -MC-
7. Takarajima -H.Izumi-
 <アンコール>
1. Travels -Pat Metheny-