カレーは強烈な個性を持つ食べ物です。それが魅力でもあるのですが、反面、食品としての個性が強すぎるため、商品の差別化が難しいと思います。
そんなカレー界で、新風を起こしているのがホワイトカレーです。ハウス食品が「北海道」をイメージして開発しました。北海道産の野菜のブイヨン、生クリームでつくったコクのあるまろやかなソースをベースに、スパイシーに仕上げた食品です。
白をカレーに使うのは、画期的です。ビジネス戦略の法則に「常識を疑え」というのがありますが、ホワイトカレーはその典型です。
元々、日本のカレーは小麦粉を使ってトロミを出すという特徴があります。日本のカレーは西洋から伝来した純粋なカレーと、シチューが組み合わさって生まれた食品です。シチューといえば白です。ホワイトカレーがヒットする素地はこの辺りにありそうです。
わたしもホワイトカレーを食べました。確かに美味しいのですが、辛いシチューといった感覚です。ターメリックの無いカレーはどこか味気なく思えました。