白いカレー?

北海道ホワイトカレー

 カレーは強烈な個性を持つ食べ物です。それが魅力でもあるのですが、反面、食品としての個性が強すぎるため、商品の差別化が難しいと思います。

 そんなカレー界で、新風を起こしているのがホワイトカレーです。ハウス食品が「北海道」をイメージして開発しました。北海道産の野菜のブイヨン、生クリームでつくったコクのあるまろやかなソースをベースに、スパイシーに仕上げた食品です。

 白をカレーに使うのは、画期的です。ビジネス戦略の法則に「常識を疑え」というのがありますが、ホワイトカレーはその典型です。

 元々、日本のカレーは小麦粉を使ってトロミを出すという特徴があります。日本のカレーは西洋から伝来した純粋なカレーと、シチューが組み合わさって生まれた食品です。シチューといえば白です。ホワイトカレーがヒットする素地はこの辺りにありそうです。

 わたしもホワイトカレーを食べました。確かに美味しいのですが、辛いシチューといった感覚です。ターメリックの無いカレーはどこか味気なく思えました。



ビジネスの“常識”を疑え!
遠藤 功

本書は一般に常識とされている60の項目を取り上げ、事例を挙げながら反証。いかに我々が思い込みの罠にとらわれているかを明らかにする。

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