

親元を離れるだけで、仔犬にとってはとても
ストレスになります。健康で元気に育ってもらう為にも
居心地の良い環境を作ってあげましょう。

1.準備する物
- サークルもしくはゲージ・・・トイレのスペースとゆっくり休めるスペースが作れるくらいの大きさ。
- トイレ・ペットシーツ・食器(給水ボトル)
- 厚さ、寒さに弱いワンチャンは、体を冷やすマットや体を温める暖房マット...etc...
2.部屋の温度と環境
- 理想的な条件としては、清潔で日当たりが良く、あまり騒がしくなく、充分な換気と適温、湿度が保たれている所。 大抵の家庭では皆さんが団欒をとる居間かその近くにゲージ等に入れて置いておくと良いでしょう。玄関は隙間風邪が入りやすく、早朝など冷え込む事があるのでなるべく避けましょう。
- 温度は、暑くないか?寒くないか?隙間風は当たってないか?等に気を配り、夏・冬も暑すぎず寒すぎず、人間が過ごしやすい温度と同じで良いでしょう。 なるべく換気はこまめにして新鮮な外気を取り入れてあげましょう。 BGM(環境音楽、ジャズ、クラッシック等)心が休まる音楽は仔犬をリラックスさせる効果があります。
3.仔犬の迎え方
- 仔犬から見た我が家は見るもの、嗅ぐもの、全てが新しく興奮の連続です。更に人間が遊んでくれたりすると夢中で遊んでしまいます。 新しい環境に接した時の興奮や新しい飼い主との出会いは、精神的にも体力的にも、ものすごいエネルギーを消耗します。仔犬が家に馴染むまでの一週間位は、なるべく体力の損失の少ないようにしてあげる事が大切です。
- 我が家に来たら、輸送中にそそうをしてないか?車に酔ってもどしてないか?見てあげましょう。もし、そそう等してしまい被毛が汚れていたら、汚れを拭くかぬるま湯で部分洗いをした後、タオルかドライヤーで手早く乾かしてあげましょう。
- 30分間程静かにして落ち着かせてあげましょう。 仔犬は狭い箱等から出されてサークル等内を点検したり匂いを嗅ぎ回ったりして動き出すので、腸管の運動が活発になり、便意をもよおします。便やおしっこをしたらすぐに始末しましょう。 サークル等内の点検が終わってしばらくすると仔犬は落ち着きます。
- 仔犬が落ち着いたら少量の水を与えます。(ポカリスエット)もし、寝ていたらそのまま寝かせておきます仔犬は、輸送による緊張やストレスで喉が渇いている舌ですが、がぶ飲みさせないように気をつけましょう。 寝ている時はそのままにしておいて、目が覚めた時に与えれば良いでしょう。
- 仔犬は、2〜3時間寝たら15〜30分起きてまた2〜3時間寝る。というふうに寝たり起きたりを繰り返して1日に計20時間の睡眠が必要です。そして、睡眠中に身体や骨格が成長します。
- 外で遊ぶ時間は、1回に15分が限界です。 少し大きめの仔犬ならば1日に2〜3回位サークル等の外で遊んでも良いでしょう。 5〜15分遊んだら2時間以上は休ませてあげましょう。 他の犬との接触は避けて下さい。他の犬が散歩している公園や道路にはまだ出してはいけません。
- 低血糖 仔犬は食べたご飯の殆どを、身体を成長させる為のエネルギーとそて使います。したがって、エネルギーの蓄えが殆ど有りません。 遊び過ぎてエネルギーを過度に消費する事はとても危険な事です。もし、安静が守られなかったり、遊び過ぎが続くとエネルギーの収支決算がマイナスとなり、エネルギー切れになります。エネルギー切れになった仔犬は、突然元気がなくなり、ひどい時には倒れたり、痙攣発作が起きたりします。この状態が『低血糖』と言われるものでエネルギー負荷が続くと起こります。
- 日和感染 エネルギー負荷が続くと、仔犬の体力や抵抗力が極端に低下します。すると、健康体の中にごく普通にいる、普段は表に現れないはずの微生物や寄生虫が病原菌を発現し、仔犬にひどいダメージを与えるようになります。これが『日和感染』というもので次のような生物が一般に良く知られていあます。
細 菌:MRSA/キャンピロバクター/大腸菌等 真 菌:カンジタ等 寄生虫:コクシジウム/ジアルジア等 日和感染によってダメージを受けた仔犬は更に体力が低下しており、ジステンバーやパルボウィルス等の本格的な病原ウィルスや病原菌による攻撃を受けやすくなっていますから、場合によっては、病原菌による感染症で、重篤な症状に陥ってしまう事があります。

