ストーリーを考えるA
休む間もなく「ストーリーを考える」第2弾だ!!
よっしゃあ!!
テンション高いな・・・。
えぇと、前回はストーリーの役割などをやりましたが、ついに今日から具体的なストーリーの作り方のようなことをやるのですね!?
おう!!ビシバシいくぜ!!
よくゲームを作ろうと考えるとき
「よっしゃ!!ストーリー考えよう!!」
と、気合を込めていきなり考えようとするな?
えぇ、そりゃもう。
でも、なんか思いつきませんねぇ・・・。
考えようと思っても、なかなか思いつかないものなんだよ。ストーリーってのは。
簡単に思いつけちゃうような人は小説家になれるかもしれないな。
じゃー、どーやってゲームを作ればいいのだ?
思いつかないことには始まらんぞ?
フ・・・。やはり、考え抜くのが大事だな。
ストーリー考えようとすれば一応何かしら思いつくだろう?
えぇ・・。まぁ、でもゲームにしても面白くなさそうなものばっかなんですよ。
そうだな・・・。一見面白くなさそうに思えるからといって、そこで考えるのをあきらめるのは良くないな。
あきらめる前にもうしばらく考えて、発展性があるか、可能性があるか。などと考えるのがいいだろう。
えー・・。
じゃ、今思いついたのは
「主人公が、眠っていたら夢の世界に閉じ込められてしまい、そこから何とか脱出しなければならない。」
というストーリーなんですが、なーんか面白いか微妙なんですよねぇ・・・。だからまた次のを考えているんですけど。
そう。そのアイデアはまだまだ考える価値を持っている。もしかしたらそれはダイヤの原石かもしれん。磨いてみないと価値が分からないものなんて世の中にはごまんとあるからな。
ふ・・・。
俺には縁の無い話だな。
アイデアなど金で買ってくればいいのだよ。
フン、ばかめ。それでゲームを作った気にでもなるのか?フェルナンド?クリエイター失格だな。
フン。ゲームなんてハナから作る気などない。
わざわざ俺が苦労する必要など無い。
じゃーなんでここにいる?
フン。ヒマだからだ。
ま、やることもなさそうだし。今日はもう帰るとするか。
・・・。
創作の楽しさにまだ目覚めていないようだな・・・。だが、必ずしもクリエイターになる必要は無い。プレイヤーがいなければクリエイターの価値は無いからな・・・。そして、プレイヤー側からの意見というのも実は一番大事だったりするからな・・。
フム・・・。成る程。
それで・・・ストーリーを磨くというと?
「主人公が夢の中に閉じ込められてしまう。」と言うストーリーの場合、まだまだ考えるべきことがある。
とりあえず、世界観や、キャラクターなどだろう。
ストーリーというのは文字だけで語られるものじゃない。どんな作品をつくろうかというイメージが大切だからだ。
例えば、例のストーリーの場合、どんな世界観、キャラクターが出てくるのだと思う?
そうっすねぇ・・・・。「夢」ですから、主人公の心理に深く関係した世界なんじゃないでしょうか?キャラクターも、同じく。
ウム。
じゃあ、主人公の心理ってのはどうなっているのだ?
魔法の世界に憧れているとか?現実に疲れてしまったとか。いつもの自分とは違う自分になりたい。
・・・あ、ありがちですが「剣と魔法の世界」ですかね・・。この場合、主人公の「夢」としてふさわしそうなのは。
世界観は大体決まったな?
キャラクターのほうはどうだ?
やはり、魔法使いとか戦士などですかねぇ・・。妖精とか、ドラゴンなどもいるでしょう。いわゆる、スタンダードなファンタジーです。もちろん主人公は英雄とか勇者とか・・・。かっこよくて強い役柄ですかね。
ま、自分がそう世界観が好きなだけなのですが。
成る程。
この場合ストーリーはどうなりそうだ?
えぇと・・
「主人公は始め、夢の世界で、自分が英雄となり、モンスターを倒していくことに満足感を感じていた。そして、主人公は現実の自分のことを完全に忘れ去ってしまう。しかし、ある出来事をきっかけに、主人公は現実の自分を思い出し、夢を脱出しようとする。」
あ、あれ?
なんかスラスラと思いついてきた・・・。
不思議だなぁ・・。結構おもしろそうだぞ?
うん。なんだかおもしろそうなストーリーじゃないか。出だしだけでストーリーを練るのをあきらめず、考え抜いた結果だ。もちろんまだまだ細かいところや足りないところを考える必要はあると思うが。大筋は大体できただろう?あとはがんばればなんとかなりそうだ。
ホントですね・・・。
ダメだと思うアイデアでも考えてみるのは大事みたいですね。
そうだ。特に世界観から考えてみることは大事だ。世界観っていうのは、漠然とゲーム全体を想像させるのに凄く役に立つ材料だからな。
今のステファンのストーリーを聞いてみたが、おおまかに
序盤 中盤 終盤
ができているな。
序盤・・・主人公は夢の世界で英雄として存在し、満足している。
中盤・・・現実世界の自分を忘れた状態になる。
終盤・・・現実世界の自分を思い出し、夢の世界から脱出しようとする。
自分では意識していませんでしたが・・・。
成る程、自然に大まかな流れを作る要素を考えてたわけですね。
ウム。とりあえず、序盤と終盤を思いつけば、あとはそれを繋げるだけですむからな。
ただ、よくあることだが、序盤と終盤をつなげるのがひどく難しい場合もある。今の例では中盤まで考えられたので、おそらく煮詰めればいいストーリーになりそうだな。
だが、時々、序盤と終盤の設定がひどく違ったり、一見なんの関連もなさそうな場合、これらをつなげるのは非常に難しいと思う。
だが、序盤と終盤が違えば違うほど、急展開などが期待され、深みのあるストーリーになるのではないかとも思う。ここらへんは腕の見せ所だろう。
ほほう。
序盤と終盤をムリヤリ繋げたら気持ち悪いですよね。いろいろ考えないとうまくつながらない・・・。
スタートとゴールから考えるのが基本ではないかと思う。だが、しかしそれにとらわれすぎるあまり、スタートからゴールまでの道のりがつまらなかったり、不自然だったりするのはアウトだ。
時にはスタート、ゴールの場所を変えるといった、決断も必要だろう。
あと、よく見られる失敗例が「名台詞」だ。結構セリフから思いついちゃう人もいるようなんだが、ストーリー展開をこのセリフのためだけに決めていくのは少々危険に思える。不自然になることが多いような気がする。「名台詞」は諸刃の剣かと思う。
だが、逆にそういうつくりかたにも挑戦して欲しいとも思うが。
なるほど・・・。断片をつなぎ合せるにはいろいろ苦労がありますね・・・。ゲームをクリアする過程が一番大事ですからね。
オープニングや、エンディングばかり良くても仕方ないですもん。
ウム。それがわかればたいした進歩だ。
ま、作り方はひと通りではないからな。人によっていろんなやり方がある。
同じネタでも人によっていろいろなストーリーが作られるというのも一種のゲーム製作の醍醐味かもしれない。
えぇ、そうっすね。
じゃ、ホセさんは例の「夢」のネタからどういうストーリーを思い浮かべます?
「主人公は、楽しい夢も悪夢も見た。ある時この二つの夢が実はリンクしていることに気づく。主人公は楽しい夢に侵食してくる悪夢をなんとか食い止めようとするが・・・」
マルチエンディングにしたらいい感じ。
いろいろ考えられますねぇ・・・。やっぱりこういうとき個性が感じられるといいですよね。
「現実世界と夢の世界をリンクさせる」というストーリーも考えられるな。
ダークなストーリーにしたい人は「主人公が『夢』の世界で生きるために現実世界の自分を殺す」なんてのも考えられるな。
ま、十人十色だ。
自分の好きなようにやるのがいいさ。
なるほど・・・
いやーためになりました。なんかストーリーができるとゲーム製作も燃えてきますね!!
そうそう、その意気だ。
ではまとめだ。
・ストーリーは初めと終わりを考えるやり方が普通
・世界観やキーワードから考えていくとやりやすい
・アイデアをゴミと決め付けずまずは、磨いてみろ
成る程。
今回はありがとうございました。
うむ、とりあえずこの議題は終了だ。
では、再び旅に出かけてくる。元気でな。
はい、いってらっしゃい。
また会う日まで。
それではこのへんで・・。
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