難易度について

先日、難易度に関するゲーム製作者の方の対談をネットで見て、触発されたので
書いてみようと思います。

前置き

「難易度」というファクターはゲームを評価するうえで非常に重要です。
たとえどんなにいいストーリー、キャラクター、グラフィック、音楽があっても
難易度設定がメチャクチャだったならクソゲーへと早変わりです。
また、これはサウンドノベルなどを除けばほぼ全てのジャンルにおいて言えることです。
とにかく難易度設定はゲームを作る上で非常に重要なものです。もしかしたら
最も手間をかけなければいけないところかもしれません。
とまあ当たり前なことを前置きとして言わせてもらいました。

難易度設定の基本

どのくらいの難易度にするかというのは作者の自由です。「スリルのかけらもない易しさ」と
「戦意喪失するほどの難しさ」のどちらかに該当しない限り、どんな設定にしても
構いません。ただし注意すべきことがあります。自分がテストプレイした時は
他人がプレイした時よりも簡単、ということです。そりゃそうです。なにせ作ったのは
自分なわけですから。従って、自分がプレイした時に「なんとかクリアできるぞ」という
レベルのゲームは難易度がレッドゾーンということが起こり得ます。
「なんとかクリアできる」ゲームを目指す場合、自分がテストした時少々余裕がある程度が
ちょうどいいのではないでしょうか。ゲームの内容ごとにそこらへんの加減は
違うと思いますが。

プレイ対象

言うまでもなく低年齢層を視野に入れたゲームならあまり難易度は上げない方が
いいと思います。逆に高年齢対象ならシビアに設定してもいいでしょう。
そして、低年齢層から高年齢層まで幅広いプレイヤーを対象にする場合、
難易度に幅を持たせる必要があると思います。簡単な方法を挙げるなら、
イージーモード、ハードモードの導入です。
実際のゲームで上げるなら例えば名作の「カービィSDX」。
低年齢のプレイヤーでも楽しめるのはもちろんのこと、ヒロセが今やっても
十分やり応えがあります。まずコピー能力。ボム、ヨーヨーなど初級者向け能力から
ウィング、ニンジャといった上級者向け能力まで実に幅広いです。
それと洞窟大作戦。クリアすること自体は簡単ですが、宝をコンプリートするとなると
中上級者向けといえます。難易度とは無関係ながら中にはスクリューボールや
ファルシオンといったフリークが喜ぶ宝も。難易度に幅を持たせた好例だと思います。

システム重視?ストーリー重視?

ここからが結構書いてみたかった話です。
ツクール作品などでは、あくまでもヒロセのイメージですが、システム重視のゲームの方が
ストーリー重視のゲームよりも難易度が全体的に高いような気がします。おそらくシステム重視の
ゲームの方がゲーム性を大切にしているからだと思いますが、特にRPGの場合、
その逆であるべきだと思います。例えば難易度を何とかクリアできる程度に設定したとします。
この場合、ストーリー重視のゲームであった方が有利です。なぜならストーリー重視のゲームは
少し詰まっても、先の展開を見たいからもう少し頑張ろうという気持ちを引き出しやすいからです。
システム重視のゲームがそういう面を持つことを否定する訳ではありませんが、
得手なのは前者でしょう。従ってストーリー重視でゲーム作成を進める場合、
ストーリーをじっくり味わってもらいたいからゲームの部分は簡単に進めるように
しておこうと考えるのは、ある面正しいのかもしれませんがストーリー重視ゲームの特性を
考えると少々もったいない気がします。本当に良い物語ならそういう配慮は不要だと
思います。逆にシステムが売りのゲームを作る場合、あまりシビアにならないように
気をつけるべきでしょう。それに、斬新なシステムを採用するほど作者とプレイヤーの
感じる難易度の差は開いていきますし。もし難しくするべきゲームだ!と感じるのなら、
少々詰まっても頑張ってやってみたくなるような気持ちをプレイヤーに起こさせる
何かを組みこむべきでしょう。その何かをシステムの面白さでカバーすることは
可能ですが、自信がなければ何かを考えるべきでしょう。
短編にまとめるというのもありです。

えーと反論ありそうだけど今回はこの辺で。
次回は……対話形式でやりますかね。

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