初心者の人へのアドバイス ヒロセ
さて、前回、まだゲームなどを作るのに慣れていない人は「ストーリーはシンプルでキャラには分かりやすい個性を」
というようなことを書きましたが、今回は初心者はどのようにゲームを作っていけばいいのかということについて
考えてみたいと思います。
といってもジャンルによっても違うと思うので、「俺の城」と自分の分野を考えてとりあえずRPGに限定しておきましょうか。
また、ここで「初心者」というのは何もかも初経験の人を指すことにしておきたいと思います。
ゲーム作りは初めてでも絵はたくさん描いている人に向かってドット絵のことを言う立場じゃないですからね。
まあ、初心者の人だけじゃなく経験者の人でも苦手な分野のアドバイスになればいいです。
・はじめに
まずアイディアが浮かんでから作り始めましょう。この前も書きましたが「何でもいいからとりあえず作りたい」
ではいい作品は出来ない、という以前に必ず挫折しますから。
特に何も作り上げたことのない人にとっては…まあ、初めてなら行き当たりばったりに超短編のクソゲー作って
ゲーム作りに慣れるというのもありかもしれませんね。自分も作りました。
例1:最初の戦闘で魔王(デブ)登場。一撃で決着。そしてエンディング。
例2:最初にモードを選ぶ。Aモード…1歩進んでスタッフロール。
Bモード…永遠に囲われた空間に閉じ込められる。
それはおいといて…アイディアがあるなら早速作り始めましょう。
まずは漠然としたゲームのスタイルを考えましょう。
正統のRPGにするか、アクション要素を強めるか…雰囲気は明るいか暗いか…ボリュームはどのくらいか…
最初のアイディアを前提にそういったことをあらかた決めておきましょう。
ここで注意するのは初めのうちは大きい規模のを作るのはやめておこうということです。
絶対無理です。
どうせ作るなら大きいの作りたいー、とダダをこねる人は、
星新一やら岩泉舞やら読んで短編の良さに触れてください。
それでも長編作りたいという人には細切れにして作ることを勧めます。
つまり、例えば尻尾の生えた少年が世界中を回って世界に7つ存在する「竜の玉」という宝玉を集めるという
ストーリーを考えたとします。
その場合、1つの宝玉を手に入れるまでの過程のみを取り出してそれを1つの作品にするわけです。
それでそれが完成すればその続編、更にまたその続編と作っていけばいいわけです。まあ、計画の
立て方については大誤の文章を参考に。
・素材
素材…つまりグラフィックや音楽などですね。これも大誤の意見を参考にして良いと思います。
素材がちょっとくらい下手でも弱点にはならないと思いますが、
(ヒロセは自分をちょっとくらい下手レベルだと思ってるので自作も使う)
あまりにも下手なら他人に頼るか、ツクールならRTPに頼った方がいいでしょうね。
あと、RTP素材でも、色使いを加工しただけで随分違う感じが出ると思います。
RTP素材使用のネックは個性がなくなるということであって、出来自体はちゃんとしたものな
わけですから。ヒロセはマップチップとかでそういうことやってます。
・ストーリー・キャラクター
冒頭に書いたように「ストーリーはシンプルでキャラには分かりやすい個性を」というのが
個人的に最もおすすめなスタンスです。
無理に難しい話を作ろうとすると、慣れていない人は必ず破綻します。
ヒロセは結構ゲームとか作っている方ですが、「まずい!この展開だとつじつまが合わない!」
というように焦ったりすることがいまだに多いです。
話はシンプルに行ったほうが無難でしょう。
それをカバーしてくれる要素がキャラクターということになります。
そしてキャラクターは分かりやすい個性を。個性は強くてシンプルであればあるほど表現しやすくなります。
強弱が織り込まれた個性は作品を深いものにしますが、表現力がなければ消化不良に終わります。
ならば初めのうちは個性はシンプルにまとめるべきでしょう。
また、このスタンスは初心者にお勧めというだけでなく、低年齢プレイヤーも視野に入れた作品を作る際にも
お勧めします。
低年齢向け漫画、アニメで好評を得た作品はこういったものが多いのではないでしょうか?
ハム太郎とかはもうその典型。
・システム
システムというのは最も独創性と技術が必要とされる分野のように思えます。
というわけで初心者のうちから凝ったシステムを作ろうとしてもかなりきついと思います。
「親父と俺」みたいなのは無理です。かといってシステム面で何のひねりもないというのも
どうかと思います。なので、出来る範囲で何かしら考えてみましょう。
例えば、ヒロセが以前に作ったゲームではアイテムを特定の人のもとに持っていくことで
魔法を覚えるというシステムでした。
まあ、思いつくのも作るのも難しくないです。
あと、マルチシナリオというのもありかな。思いつかなければ他のゲームからパクる。できれば一部改造。
・まとめ
…とまあ色々書いてきましたが、結局のところ全部まとめれば、
無理はするな。
ということですね。背伸びすれば必ず無理が生じます。
絶世の名作を目指すより自分の力の範囲内でどこまでできるかを目指す
。それは初心者に限らず言えることだと思います。
そういったことを繰り返すことで自然と力はついてくるはずです。
あと、補足。作っていると必ず挫折したくなるときがやってきます。
その時は耐えて耐えて乗り越えてください。
そうすればまたそういう気分になったときに格段に乗り越えやすくなります。
どんなにダメなゲームでも完成させることは必ずなんかしらの意味がありますから何とか完成させてみましょう。
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