order furniture    学習机                           般若 芳行



弟くん

お兄ちゃん

弟くん
(手前)

お兄ちゃん
(手前)

 参考金額    参考金額 180.000円(税別)     (2台、360.000円 税別)


 材   料    北海道産 山桜  オイル仕上げ

 寸   法    W 1m20cm D 60cm H 70cm   (2台、合わせると、W 2m40cm)
           ひきだし 3つ


 ★ 材料、スタイル、寸法によりお値段が変わってきますので、ご希望の方はまずご相談下さい。 



お話しをいただいたのは、確か2006年の12月。夕暮れの少し暗くなった頃でした。ご家族4人でお
越し下さいました。

国産の桜を在庫に持っていなかった為、作り手と相談しまして材料を購入するところからのスタート
となりました。

まず材料を探す、家具にするには乾燥させなければなりません。そのような大きな施設に何ヶ月か
入れます。たくさんの時間を経て作り手の手元に届いた山桜。

今回は2台を1度にご注文いただいたので、1本の山桜から制作できました。2m40cmということは
かなり立派な木です。まっすぐに伸びたやさしい木目がとても印象的でした。

丸太の外側の部分(皮の部分)は使えません。その白い部分を除きます。丸太のちょうど中心部分
は一番堅くて「ソリ」が出にくいのだそうです。その部分を学習机の「脚」にもってきました。中心を
除いた部分を天板やひきだしの前板に使いました。(もちろん見えない部分も全て同じ材料を用い
ています。)

お兄ちゃんと弟くんの1本の桜の学習机。
これこそ一生の宝物ですよね。とても感動的でした。




ダイヤリーより  2007.07.04 水 曇り

すっかり梅雨空ですね。洗濯物は外に干せなくなりました。

日曜日、学習机2台を無事に納めることができました。お客さまも大変喜んで下さりほっとしました。

こんなお仕事をしていて実は大変な事の方が多く、時にはくじけそうになることがあります。外から見ると良く見えるそうです。でも、納品の日だけは一番の「喜び」なのです。お客さまの喜んで下さる顔を見る度、次もがんばろう!と素直に思えるのです。

今回納品した学習机。一番の魅力をお話しさせて下さい。
この春、2年生のお兄ちゃん。弟くんは幼稚園。とても素直な元気いっぱいのかわいいお二人でした。お母様の気持ちは、「子ども達に記念になるいい物を贈りたい。」でした。

材料は北海道産の山桜。サイズは60cm×1m20cm。高さ70cm。ひきだしは3つです。天板の下により安定性を持たせる為に1本横に板を付けました。そして脚は少し細めに。横の板がない場合はもう少し太い脚で仕上げていたと思います。

この2台の学習机。全て1本の木から作りました。天板は3枚の板を合わせています。(5枚くらいは、よく見ますね)3枚というところにまず私は驚きまし た。そして、2枚の天板は木目がつながっているのです。合わせると、すーっと続いている木目がとても印象的。2m40cmあります。

ひきだしは3つずつあります。その6はい分のひきだしの前板も、流れる木目がすーっと続いていま
す。本当にきれいでした・・・。

設置後、作り手がさりげなく言ったのです。「こっちがおにいちゃん。こっちはボクだよ。」
私は、「え?何なに?」説明を聞きました。

1本の大木を想像して下さい。空に向かっている上の方が末口、下(根元)の方が元口、と言うそうです。末口がお兄ちゃん、元口が弟くんです。

まっすぐに伸びた木目は、その山桜が天に向かって力強く生長していたことがわかります。寒い地方の木は過酷な自然環境の中で時間をかけて成長します。日本の木がどんどんなくなっていく中、このような良い物に出会えたことにとても感謝します。

出来上がって間もないのにこの赤さ。しかも3枚はぎ。私は、「般若さん、いいとこ取ってくれてありがとう!」彼は「んー、お待たせしたのでがんばりました!」と笑顔でした。

奥さまはあちこちと自分の希望する物をかなり探してまわったそうです。でも見つからなかったとおっしゃっていました。奥さまの大切な我が子への特別な贈り物。

そのような気持ちに値する品であったと、確認できたことをとてもうれしく思ったのです。お客さまのピュアな気持ちと、その山桜がぴったりと合った気 がいたしました。

使い始めはキズやしみがどうしても気になると思います。でもどんどんお子さん達に触って使っていただきたい。山桜はこの先ずっとお子さん達と共に年月を過ごすのです。




また次のお客さまにこのような感動を味わっていただきたい。そして、その感動のおすそ分けをほんの少しもらえたらって思います・・・。山桜に感謝!制作にあたった般若さんにも感謝!そしてお客さまに感謝いたします。


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