国産 なら材(まさ目)の食器棚とFAX台
食器棚 幅 1m260cm 奥行き 420cm 高さ 1m670cm
FAX台 幅 450cm 奥行き 30cm
高さ 90cm
大阪市住吉区 M さん
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結婚した時に購入した物がガタガタになったと困った表情。
ご夫婦共に耳の不自由な方からのご注文でした。
私は手話はできませんが、相手の口、手など見て、そして重要な事は
できるだけ文章にして打ち合わせを重ねました。
実際にお客さまに無垢の家具を見てただき、本も読んでもらって、そして
日数がかかること、お金がかかることをお話ししました。
障害をかかえて生活していく大変さを考えるときちんとした物を納めない
と、と気持ちを引き締めながらのお仕事でした。
寸法やだいたいのスタイルを決めて、あとは作る人にまかせました。
お客さまにも作り手を信頼してもらえるよう努力しました。
こんな仕事をしていると、人に信用してもらうことの大切さとその難しさを
痛感します。
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食器棚のスタイルは和風になりすぎず、モダンな感じで。手前に出っぱっ
たつまみはつけたくないということですっきりと。引き出しは重くならない
ようにスライドレールを付け軽く引き出せるようにしました。棚は高さが調
節できるように作りました。
納品後、関西は暑さと湿気がものすごいので無垢の木はかなり動きまし
た。動きの少ないまさ目(全ての個所)を使いましたが、最初の1年は動
きました。それでも日に日に落ち着いてきていると思います。
FAX台は奥さまが左ききでしたので、扉を反対側に開くよう作りました。
一番上にFAXを置いて、そのすぐ下に引き出せるタイプの板を設置。
耳の不自由な人にはFAXは必需品です。毎日使いやすい物を、そして
一番には気持ち良くご注文の品を使ってもらえるように私は願いました。
物づくりをしている人はたくさんいます。でも、そこに相手に対する「気持
ち」があると、お客さまにもそれが伝わりオーダーの意味が出てくるのだ
と思うのです。お客さまにも感謝。作ってくれる人にも感謝しています。
納品した時の私の感想は、目にやさしくなんだか空気がやわらかに思い
ました。目で見た感じ、触った感じ、そして空気。生活の中でこんな風に
人間にやさしくしてくれる無垢の木。愛しさを感じます。
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