エピローグ 人間の証明 〜Proof as Human.






永く生きた。
二十年かそこらの人生だったけれど。



自分の存在理由も見つけられず。
何も願わず、誰にも祈らず。

何度この命を、大地と融合させてしまおうと考えたことか。



それでも自分は大地に足をつけて、立っている。
呼吸して、生きているのだ。





「正しくない世界でも、オレらは此処で生きている」
「うん・・・・」
「どんなに醜い世界でも、此処で生きていくしかないんだ」










あたしはこれからも生きていく。
自分の罪と過去を背負って、二度と忘れないように歩いていく。

自分の罪を認めて、その上で受け入れていく。
一生かかっても償っていきたい。
これがあたしの、自分で見つけた自分なりの正義。





彼は隣にいて見守ってくれている。
それが彼なりの愛なんだと言うから、思わず笑ってしまった。

愛でるだけが愛じゃない。
だから自分も守られるだけじゃなく、彼のことを守ってあげられる人間になりたい。










人間が全員同じじゃないのと同様に、考え方もひとつじゃなくていいじゃないか。
人それぞれ顔が違うように、価値観も違っていい。
愛だって正義って、人それぞれの定義があったっていい。





それこそが、人間の証明だというならば。



自分たちは血の通った人間として、今此処で生きている。























拾萬打&弐周年特別企画

人間という名の凶器
―stand the pain―









CAST


      





灰原哀


江戸川コナン


阿笠博士


黒羽快斗


毛利蘭





ジン














present by

『未完成症候群』
−Lime Uduki−
2004.08.02







*Image song*

宇多田ヒカル
「嘘みたいなI Love You」

松任谷由実
「永遠が見える日」

愛内里菜
「START」













最後までご覧下さり、ありがとうございました。
遅くなりましたが、拾萬打&弐周年企画をお届けします。

これは、だいぶ前に書いたものを大幅に加筆・修正したものです。
元ネタの日付を見たら4年前でびっくり。4年もかけてこんなものかとがっかり。
今回は拾萬打&弐周年という大きな節目(?)だったので、何というかコ哀の原点みたいなものを書きたくて。
新志でもなく、新哀でもなく。原作のコ哀。私やっぱりコ哀が好きなんですよ。
この2人には、全てをリセットしても2人で幸せになって欲しい。

ちなみに、タイトルは凶器=狂気=侠気と掛けています。
各章を英語にしたのは、いろいろな意味で解釈出来るようにと思って。

今回初めてエンディングロールにイメージソングを挙げてみました。
この3曲がなかったらこの話は書けなかった!というくらい影響を受けました。(特に「嘘みたいなI Love You」は私のコ哀ソングNO.1)
どれも良い曲なので、是非聞いてみて下さい。

いい加減HRの続編を書きたいと思っている今日この頃です。
お粗末さまでした。