JA1PYP/JA1PTO
Ringrotor輸入記

2007年5月、米国TIC Gen社よりRingrotorを輸入しました。その顛末を報告します。
依頼主はJA1PYP。FTI社のFDX-472JというタワーにForce12社のC4XLとEF-180S、その他VHF、UHFのアンテナが乗っていますので、これ以上ビームアンテナを上げられない、ということでRingrotorが必要、になりました。WARCバンド用のアンテナを上げる計画です。

TIC社ですが国内には代理店がありません。FTI社はタワーと同時なら輸入、設置をしてくれるようなのですが、Ringrotor単体は取り扱っていない、ということで個人輸入することになりました。
最初は米国出張中に立ち寄る予定のHROで購入して持ち帰ろうか、と考えたのですが、TIC社は代理店を持たず全て直接販売しているということで無理、ということで製造販売元のTIC社と交渉を開始しました。もっとも重量が50Kgくらいの超ヘビー級であり、別送といえども持ち帰りは無理でしょう。

TIC社のメールでの対応は非常にスムースです。高い買い物でもありますし不安も多かったので山のようにメールを打ちましたが、その度に親切な返事を貰いました。信頼できる相手です。

まずは購入するモデルを決めます。もっとも小型の新製品である1122Eに決めました。以下は見積書です。ここで見落としをしました。

 

せっかくの見積書ですが2箇所見落とししました。

Truss kitなるものの存在を見逃しました。TICからこの部品の必要性を聞かれていたのですが、それも無視していたのです。Ringrotorに長いブームのアンテナを取り付けるときに両端をステーロープでつるための部品です。実は今回は不要の部品でした。

次にAirport to Airport Tokyoと書いてあるのを完全に見落としました。気がついていれば事前に通関などの手続きを勉強して、もう少し安く手続き方法があったかもしれません。

   

4月20日頃から交渉を開始していましたが、結局5月4日にクレジットカード情報を送り発注しました。その返事として5月17日に出荷予定とのこと。部品としての在庫はあるのだが注文を受けてからパッケージとするために若干の日数がかかるのだそうです。
最終的に5月23日に成田に到着しました。今回TICが使ったのはSchenkerという国際運送業者です、日本では西濃運輸と提携しています。日本の通関業者はどこか、と聞かれたが、当然予定していなかったので結局西濃さんに通関と国内輸送を頼みました。以下が西濃さんの見積書の一部です。

 

通関: 8600円
輸送と手数料: 7000円
空港手数料: 3122円
輸入消費税: 10500円
COD手数料: 1500円
通関検査: 5000円
消費税: 350円

合計36072円

ついに到着したパッケージです。

下の2本のパイプがTruss kit。
完成すればこんな感じになるはずです。(これはTIC社提供の写真)

写真ではTruss kitを使ったステーが見えますが、今回は使用しない予定です。

   
当初TICからの見積もりの$1766だけを考えていたのですが、当然通関や日本側の消費税がかかるんですね。これらは全く予想していませんでした。1ドル120円とすると$1766は212K円、36K円は17%。かなりの比率です。これを見込んでおかないと大変ですね。

個人輸入のためにはJETRO(日本貿易振興機構)が以下のホームページで情報を発信しています。
http://www.jetro.go.jp/basic_trade/private/

最後に、見積書は良く見ましょう、不必要な部品が1点と、TIC社からは空港止。輸入通関手続きと国内輸送は自分でやらないといけない、これが結構経費が掛かりました。当初の思惑よりもかなり高額になってしまいました。
結局米国からの輸送業者に全部お願いしました。良心的な業者でしたので、特に高額の利益を取られた分けではないのですが、自分で汗を流せば通関手続きや国内輸送をもう少し安く出来たかもしれません。

 
Ringrotor 1122Eのマニュアルを和訳しました。